手軽に始められる副業として人気のアフィリエイト。
会社員をしながら副業として月に数万円程度稼ぐ人や、専業で数百万円以上の売り上げを稼ぐアフィリエイターなどもおり、多様な稼ぎ方ができるのが特徴です。
アフィリエイトで収入源を増やすことができれば、本業とは別に副収入が欲しい会社員の方や、フリーランスの方にとっては心強いでしょう。
この記事では、アフィリエイトの始め方や稼ぎ方、Webサイトのメンテナンスの方法などについて詳しく解説します。
アフィリエイトを始める前に
アフィリエイトとは、何らかの商品・サービスを広めたい広告主に代わって、自身のサイトやブログで商品・サービスを宣伝し、販売することでお金を稼ぐビジネスモデルのことです。
アフィリエイトというと怪しげな印象を持たれる方もいますが、広告主には上場企業も多く、今では一般的なマーケティング手法となっています。
アフィリエイトには2種類の稼ぎ方がある
アフィリエイトには、「成果報酬型アフィリエイト」と「クリック報酬型アフィリエイト」の2種類があります。
成果報酬型アフィリエイトは、その名の通り成果(商品の購入や資料請求など)に対して報酬が支払われるものです。
たとえば、青汁をおすすめするWebサイトを作り、そのサイトを経由してユーザーが商品を購入すれば、広告料として広告主からお金が支払われます。
クリック報酬型アフィリエイトは成果報酬型アフィリエイトとは違い、その広告がクリックされるだけで報酬を受け取れるというもので、Webページのサイドバーなどに設置されているのが、その代表例です。
アフィリエイトでどれくらい稼げる?
特定非営利活動法人 アフィリエイトマーケティング協会によって実施された『アフィリエイト・プログラムに関する意識調査2020年』によると、アフィリエイターの26.6%が月に3万円以上の報酬を獲得しているとの結果が出ています。
さらに、月5万円以上の収入を得ているアフィリエイターは22.6%、月10万円以上は18.5%、月20万円以上は14.5%となっています。
この調査結果からもわかるように、成果を出す方法を学び、実践している方は、しっかりとした収入を得ています。
したがって、会社員やフリーランスの方にとって、アフィリエイトは収入源を分散できる有効な副業の一つといえるでしょう。
サイトの日々のメンテナンスが必要なものの、一度軌道に乗れば比較的安定した収益が見込めるのも嬉しいポイントです。
アフィリエイトのメリットとデメリット
アフィリエイトの最大のメリットは、特別なスキルがなくても簡単に始められることでしょう。
インターネット環境と自分が伝えたいことを表現できる日本語力があれば、誰でも参入可能です。
一方、最大のデメリットは、成果が出るまで時間がかかるという点でしょう。
誰でも参加ができる反面ライバルが多く、記事数を確保しないとサイトやブログにファンがつきにくいため、どうしてもある程度の時間が必要となります。
そのため、途中で挫折してしまう方が非常に多いのが現実です。
アフィリエイトの始め方
具体的なアフィリエイトの始め方を6つのステップに分けて解説します。
【STEP1】参入するジャンルを決める
まずは、参入するジャンルを決めましょう。
アフィリエイトには、「稼げるジャンル」と「そうでないジャンル」があり、稼げるジャンルの例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 金融・投資・保険(クレジットカード、消費者金融、FX、株式投資など)
- 仕事情報(転職サイト、起業、在宅ワークなど)
- 美容(エステ、コスメ、脱毛など)
- スポーツジム(フィットネスジム、パーソナルジムなど)
- 健康(健康食品、健康グッズなど)
- 通信系(固定回線、プロバイダーなど)
- ペットフード(キャットフード、ドッグフードなど)
このようなジャンルは、一般的にアフィリエイト報酬の単価が高く、購入を検討している見込み客が多いため、ライバルも数多く存在しています。
一方、上記に該当しない分野は、ライバルも見込み客も少ない傾向にあります。
初心者は、ついライバルの多い分野を避けてしまいがちですが、「競争が激しくない=稼ぎやすい」とも言い切れません。
仮に、月間報酬合計が1億円と100万円の分野があった場合、5万円を稼ぐために参入すべきなのはどちらの分野でしょうか。
1億円のうちの5万円は全体のたった0.05%ですが、100万円のうちの5万円は5%となります。
これを全体のシェア率と捉えると、前者の難易度の方が低いことが想像できます。
つまり、市場規模が大きく、競争が激しい分野を選択する方が、収入を得やすいということになります。
効果的に稼ぐためには、いわゆる「稼げるジャンル」を選ぶことが重要なのです。
ただし、稼げるジャンルだからといって、まったく知識も興味もない分野を選ぶのはおすすめできません。
内容が薄くなり、成果が出にくくなるほか、記事を書くこと自体がストレスになり、途中で挫折してしまうことにもなりかねません。
アフィリエイトの参入ジャンルを決める際には、
- 稼げるジャンル
- 自身の知識・興味関心
上記のバランスを考慮するようにしましょう。
【STEP2】ターゲットを絞り込む
次に、自身のサイトやブログで狙うターゲットを絞り込みましょう。
STEP1で決めた商品(ジャンル)を、どのような人に紹介していくのか、ターゲットを絞っていきます。
ポイントは、「その商品を購入したことによって、ユーザーのどのような悩みが解決されるのか」を考えることです。
例えば、青汁ならば健康に悩みを抱えている人が飲むであろうことが予想されますが、ではなぜそのユーザーは健康になりたいのでしょうか。
ユーザーが心の奥底に抱える悩みまで考慮できれば、具体的なターゲット像が明確になってきます。
ターゲット像が定まれば、ターゲットに刺さるテーマやキーワードを選んで記事を入れていくことができるため、報酬獲得に大きく近づくことができます。
ターゲットをしっかりと絞り込み、悩みを解決する記事の作成を心がけましょう。
【STEP3】サイトの制作
有料サイトか無料サイトかを選択して、実際にオリジナルのサイトを作っていきましょう。
有料サイト・ブログ、無料サイト・ブログには、双方メリット・デメリットがあります。詳細は次章を参考にしながら選択してください。
記事の内容ももちろん重要ですが、見づらいデザインによってユーザーに情報がうまく届かなければ意味がありません。
サイトのデザインは、ユーザーにとって読みやすいかどうか、という点に配慮して決めましょう。
【STEP4】ASPに登録
ASPとは「アフィリエイト・サービス・プロバイダー」の略で、アフィリエイターと広告主とを仲介する業者のことです。
このASPのプラットフォームに登録されている案件のなかから、どの商品・サービスを取り上げるかを選ぶ必要があります。
ASPとして有名なものに、A8.net、バリューコマース、afBなどがありますが、初心者の方はまず「A8.net」に登録するのがおすすめです。
取り扱っている案件数・種類が豊富なので、興味のあるジャンルや商品を選んでみましょう。
- A8.net
- バリューコマース
- afB
さまざまなジャンルの商品を一度に紹介したい、と考える方もいるかもしれませんが、1つの商品に関する記事をある程度増やしてから、徐々に幅を広げることが大切です。
紹介したい商品・サービスが決まったら、その案件を提供している広告主に提携申請を行ないましょう。
その後、提携申請が承認されたら、自分のサイトに広告を貼ることができます。
【STEP5】記事の作成
ASPの登録を済ませたら、実際に商品やサービスを宣伝する記事を書いていきましょう。
一目で読みたいと思わせるようなタイトル付けや、文章の構成など、工夫を凝らしていけば、PV数も増えてコンバージョンへとつながっていきます。
初心者から上級者まで広く使われているコンバージョンまでの有効な手段として、実際に商品を使った感想を書くレビュー記事が挙げられます。
レビュー記事を書く際、自分が利用した感想をありのままに伝えることができれば、それに共感して試してみたいと思う読者が現れるでしょう。
反対に「広告っぽさ」や「売り込み感」があると、読者は敬遠して商品を試そうという気にはならないため、あくまでも自分の体験を共有するというスタンスをとるのが重要です。
【STEP6】ASPの審査を受ける
サイトに貼った広告を介して商品の購入・申し込みなどが行われたら、ASPによる審査を受ける必要があります。
この審査に通れば、ようやくアフィリエイト報酬を受け取ることができます。
ただし、購入後にキャンセルされたり、商品の受け取り拒否などがなされていたりする場合には、成果とみなされず審査に落ちてしまいます。
このように商品・サービスを選んで記事を書き、成果が発生したら審査を受ける、というサイクルを繰り返して記事数と広告数を増やし、売り上げを伸ばしていくことがアフィリエイトで稼ぐ基本です。
収益化まではある程度の時間がかかることが予想されますので、根気強く作業を続けていきましょう。
アフィリエイトを始めるなら、有料サイトと無料サイトのどちらがよい?
アフィリエイトを始めるにあたり、自分でサイトやブログなどを立ち上げる必要がありますが、その際、有料のものと無料のものどちらを選ぶべきでしょうか。
そのメリット・デメリットをそれぞれ解説します。
有料サイト・ブログの特徴
有料サイトやブログでアフィリエイトを始める場合、レンタルサーバーを契約し、ドメインを取得してサイトを開設します。
かかる費用は利用するサービスによって異なりますが、レンタルサーバー費は月額1,000円前後、独自ドメインの取得費は年額1,000円前後が目安となります。
有料サイト・ブログのメリット
- 自由度が高い
- 不要な広告が設置されない
- サーバーダウンの心配が少ない
- 独自ドメインが使える
有料サイト・ブログのメリットは、何より自由度が高いことです。
デザインの幅も広がりますし、不要な広告が表示されることもありません。
広告を自由に、戦略的に配置することができるため、収益性も高くなります。
また有料ブログなら、PV数が増えてサイトが重くなる、といった心配もありません。
さらに、有料ブログでは独自ドメインを使うことが可能です。
独自ドメインを使うと、オリジナルのURLが使用できるため、ブログやサイトを覚えてもらいやすくなります。
有料サイト・ブログのデメリット
- 維持費がかかる
- サイトを作るのにやや手間がかかる
- 管理に手間が難しい場合もある
一方、デメリットは当然維持費がかかることです。
また自由度が高い分、サイトの作成、管理などにやや手間がかかります。
無料サイト・ブログの特徴
最近では、専門知識がなくても無料で簡単にサイトやブログを開設できるツールが増えており、サイトの開設経験があまりないという方でも、アフィリエイトを始めやすくなっています。
無料サイト・ブログのメリット
- 開設費や維持費がかからない
- 開設までの手間が少ない
- 管理が簡単である
無料ブログのメリットは、もちろんサイトやブログの開設費や維持費がかからないことです。
先述のとおり、収入を得られるようになるには時間がかかるため、ランニングコストは安いに越したことはないでしょう。
また、デザインテンプレートが複数用意されている場合が多いので、自分の好みに近いデザインのサイトをすばやく開設することができます。
無料ブログは管理に手間もかからないので、記事を書くことに集中することができます。
無料サイト・ブログのデメリット
- 急にサイトやブログが閉鎖される可能性もある
- 不要な広告が表示される
- 自由に広告が貼れない
- 自由度が低い
- 独自ドメインが使えない
一方のデメリットは、急にサービス内容を変更・終了されるリスクがあることです。
急にブログが閉鎖されてしまい、突然まったく稼げなくなる、という可能性も0ではありません。
また、不要な広告が表示される、規約により貼りたい広告を自由に貼れない、といったこともあります。
そのため収益性が制限され、思うように稼げない場合もあるでしょう。
無料サイト・ブログはデザイン面でも自由度は低いです。
完全にオリジナルのサイトを作りたい、凝ったデザインに仕上げたい、という方は有料サイトやブログにしたほうがよいでしょう。
また、無料ブログでは独自ドメインを使うことができません。
ドメインはサービス運営会社のものを使うため、運営会社の方針次第で、同じドメインを使い続けることができなくなる場合もあります。
本格的に収益化を狙うなら、有料がおすすめ
有料サイトと無料サイトのメリット・デメリットを解説しましたが、本格的に収益化を狙うのであれば、有料サイト・ブログのほうがおすすめです。
とはいえ、初期費用をあまりかけたくない方や、本当に稼げるかどうか不安な方は、まずは無料サイト・ブログから始めてみるのもよいかもしれません。
無料サイト・ブログは、立ち上げに手間がかからず、記事を書くことに集中できます。
無料サイトで記事を書く感覚をつかんで、本格的にアフィリエイトに参入したいと思ったタイミングで、有料サイトに移行するのもよいでしょう。
アフィリエイトで稼ぐ3つのコツ
アフィリエイトでお金を稼ぐには、大切なポイントが3つあります。
- PV数を稼ぐこと
- ロングテールキーワードを狙うこと
- コンバージョンさせること
以上の3点が非常に大切で、これらを意識して記事が書ければ、収益化にグッと近づくことが可能です。
PV数を集めることに集中する
PV(ページビュー)数とは、ユーザーが特定のWebページを閲覧した回数のことで、PV数が多いほどページが見られている回数が多いということを示しています。
多く見てもらえれば、その分成約に至る確率が上がりますので、PV数の確保は非常に重要な要素です。
また、PV数を稼ぐには、サイト内の記事を質・量ともに充実させることが大切です。
Googleアナリティクスなどを活用して、どんな記事が多くのPVを集めているのかを分析し、需要がありそうなテーマの記事を増やしていきましょう。
さらに最近では、SNSを上手に活用することで、多くの集客が見込めます。
TwitterやInstagram上でも情報を積極的に発信し、ファンを獲得するチャンスを広げましょう。
SNSから誘導したユーザーにじっくり記事を読んでもらうためにも、自分のサイトをスマートフォンからでも見やすいように工夫することが重要です。
ロングテールキーワードを狙う
初心者は、まずロングテールキーワードを狙うのがおすすめです。
ロングテールキーワードとは、複数ワードの組み合わせからなる検索ボリュームの小さいキーワードのことです。
例えば、「青汁」のようなビッグキーワードを単体で狙っても、ライバルが非常に多く初心者はほとんど勝つことができません。
しかし、「青汁 便秘 解消」のように、検索ボリュームが比較的小さいロングテールキーワードを狙えば、よりディープなターゲットを狙い撃ちすることができます。
このようにキーワードを精査し、ターゲットにマッチした内容の記事を揃えることができれば、PV数が少ないサイトでも効率的に収益を上げることができます。
コンバージョン(CV)するようなテーマ、内容に仕上げる
コンバージョンとは、商品の購入など、サイト上で最終的な成果を獲得することを指します。
アフィリエイトにおいても、コンバージョンがあってはじめて収入を得ることができるため、いかにコンバージョン率を高めるかを考える必要があります。
うまくコンバージョンさせるためには、コンバージョンしやすい層を狙って適切なテーマ、内容で記事を執筆することが重要です。
例えば「青汁 おすすめ 飲みやすい」と検索するユーザーは「青汁はまずいと聞いたが、おいしい商品があるなら比較検討して購入したい」と考えている可能性が高く、コンバージョンにつながりやすいといえます。
おいしい青汁があるなら購入したいと考える人が求める情報(味のレビュー、価格など)を絞り込み、読みやすく紹介できれば、コンバージョンにつながる可能性はさらに上がります。
記事の内容を考える際には「親しい友達に自分が気に入った商品を勧める際、どのようなポイントを強調して伝えるか」という観点を持つとよいでしょう。
友達には、自分が使ってみて感じたメリット・デメリット、他の製品と比べて何がいいのかなどを、丁寧に、正直に説明するのではないでしょうか。
アフィリエイトの場合でも同じように、商品を紹介したい大切な友達を思い浮かべると、コンバージョンにつながるよい記事を作成することができます。
アフィリエイトサイトを運営する上での注意点
最後に、自分のアフィリエイトサイトを運営していくうえでの注意点も確認しておきましょう。
サイトの日々のメンテナンスが必要
記事数が充実し、報酬が出るようになったからといって、サイトをそのまま放置していいというわけではありません。
アフィリエイトは参入障壁が低く、ライバルの数も多いため、更新や改善もせずほったらかしにしていれば、ライバルたちに追い抜かれてしまう可能性もあります。
ライバルはどんな記事を書いているのか、そして自分のサイトに足りないものはどんなものか、などを研究し続けることが必要です。
その分析をもとに、どんなジャンルを開拓していくか、どんな記事を書いていくかを決定していきましょう。
記事を外注するのは自分で書けるようになってから
記事数を今よりももっと増やそうと思ったら、クラウドソーシングなどを使って記事を誰かに書いてもらうという手法も使うことができます。
ただし、これは自分で記事を書いて収益を上げられるようになってからのほうがよいでしょう。
外注したライターのスキルが保証されているとは限らないので、自分が意図したように正しく記事を書いてくれるとは限りません。
情報の薄い記事を増やしてもあまり意味はないため、まずは自分である程度稼げるようになって、記事にはどんなことが必要かを理解してから外注するのがおすすめです。
確定申告も忘れずに
会社員の場合は年間20万円、フリーランスなど個人事業主の場合は年間38万円を超えた収入があった場合、確定申告をして税金を納める必要があります。
アフィリエイトで稼いだ金額がこの金額を超える場合、必ず確定申告をしましょう。
確定申告をせずに税務署からの調査が入った場合、追加で高額の税金を納めなければなりません。
もし、どうすればいいかわからなければ、税務署や税理士に相談するのも一つの手です。
規約違反の場合には強制退会となることも
アフィリエイトにもいくつかのルールが存在します。
広告主から広告料をもらうわけですから、それを破ってしまうとアフィリエイト報酬を受け取れなくなったり、最悪の場合にはASPから退会を余儀なくされたりします。
無自覚でルールを破ってしまっても当然アウトなので、必ず事前に規約などを確認しておきましょう。
ASPや広告主ごとにルールが異なる場合もあるので、別の商品やジャンルに手を広げる際には注意が必要です。
アフィリエイトを始めて、本業との収入源の分散を目指す
アフィリエイトは、正しい方法で実践すれば少なくない収入を得ることができるため、これから副業を始めたい方に特におすすめです。
本業とは別に収入源を分散しておけば、生活の安定につながります。
誰でも簡単に始めることができますが、報酬が得られるまでにやや時間がかかるため、はやめにサイトを立ち上げ、コツコツと継続的に記事を入れていくことが重要です。
本コラムで紹介した内容を参考にして適切なジャンルで良質なコンテンツを作り、PV数やコンバージョン数を増やしていきましょう。
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